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アードモア Ardmore 1991/2007 (43%, G&M Licensed bottling)

タケモトカツヒコ
タケモトカツヒコ
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タケモトカツヒコ (プロフィール


【スコア】BAR飲みのため非公開


【ファースト】:ローズヒップティー(+) マーガレット とても花のよう(+) 百合 スズラン イチゴ飴 煙感 炭のヒント

【ミドル】:ボディは穏やか すっきりしている 麦感は焦げた感じ 若干の乳酸 ややアーシー 植物感(草花) プラム

【フィニッシュ】:鼻抜け返りはおだやか(+) 麦感 渋みはシシトウや辛み大根 ドライ かすかに燻製 煙 アーシー やや時間と共にナッツ


G&Mのアードモア1991。LMdW取り扱い。

元々ティーチャーズの原酒だった蒸溜所ですが、リトルミル同様ライトな中に光る個性があります。

アードモアは直球で「花束」を連想させる香りで、決して香水のようではなく、花と紅茶のマリッジという表現がしっくりくる感じ。

ボディはライトでフィニッシュも穏やか。このあたりはブレンドする際に相手を引き立たせるような工夫なのかもしれません。

杯数を重ねながらゆったりとした時間を楽しめそうです。


ここのところArdmoreは新規リリースにとぼしいですが、本ボトルを考えてみても90年代蒸溜に期待できる蒸溜所のひとつだと思います。

メゾン向け中心で欧州での消費が伸びているG&Mは、(ちょうど昨日も話していたのですが)日本での存在感がやや低下気味。

だからとはいえボトラーに対して樽供給する割合がこれ以上増えるのも惜しい気がします。長年保管・熟成させてきた当事者が、瓶詰めして歴史に名を刻んでほしい。。。

日本において言えば、ケイデンヘッドも専属インポーターがおらず、薄く広くオファーをこなしている状態。

やっぱり、ウイスキーもプロレスや格闘技、野球やサッカー同様、ひとつひとつのリリースにエピソードや意味付けが必要なんだと思います。そしてその伝播経路にも柱が必要です。

蒸溜所の歴史やスコットランドの背景説明には、もう十分付き合ってきた人たちが今ウイスキーを飲んでいるわけですから、全部が全部そのあたりの解説だけでは物足りなくなっているのです。

最近日本で新規リリースがイマイチ盛り上がらない理由は、時勢やブランドイメージの不足に加えて、ボトル毎に箔付けが足りないことが何よりで、飲み手が目の前のものをこなすだけになってしまっているようにも思います。

プロ野球でいえば消化試合みたいな感じのボトルが多すぎるのです。

往年のブレンデッド企業がヴァッテドをつくって、いくつかのグレードラインに整理しながらリリースして行ったほうが楽しいのではないかなと、思ったりもします。

21世紀のストラスコノンなら飲んでみたくないですか?