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被災地の現状:いわき市 【チャリティーの意義】

記事にするべきが悩みましたが、自ら被災地の実情をお伝えするべく、今回1度だけ写真と共に書かせていただこうと思います。(写真は4/6に撮影:クリックで拡大します)

現在私は、いわき市薬剤師会の理事を仰せつかるとともに、四倉ブロック(いわき市の最北ブロック)長を務めております。

四倉地区は福島第一原発からぎりぎり30KM強、海岸線に近いエリアです。

常磐道四倉SAは、建屋に放水するための特殊車両が全国から集められ、前線基地となりました。

四倉から北は立入禁止なため、海岸線から南下していきます。

地震の前は海の見える、とても風光明媚で綺麗な医療施設でした。

このあたりは防波堤が一定の保護効果を果たしたことがわかります。

しかしながら壊滅的被害を受けたのは、夏に海水浴客で賑わう地域。

防波堤が他の区域よりほんの少し低かったそうです。

本当に信じられない、信じたくない光景です。以前から在宅で担当させていただいていた患者さんの多くが命を落としました。

ある患者さんが話してくれたエピソードです。

「地震のあと高台に逃げようと、高齢者を含む3人でワゴン車に乗り、道路を走っているときに津波に襲われました。波に飲まれ車は横方向に回転。フロントガラスがわずかに割れました。30代の女性は同乗者を救うため、素手で割れたフロントガラスを広げ、脱出口を確保したのです。」

「幸い家族は無事に助けだすことが出来ましたが、このとき女性は片目を失明しました。」

「それでも家族が無事で、自分も命があっただけ、本当に幸せだ」とおっしゃっていました。

いわき市は福島第一原発の最寄りであるため、物流に困難が生じており、現在も医薬品を含む物資が十分ではありません。多くの医療機関が自発的に他県に赴き、引き取っている状態です。

また、漁業・農業を始め多くの産業が深刻な状況下に置かれています。