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カリラ Caol Ila 1978/1988 (50%, Samaroli, 20 Anniversary Samaroli 1968 – 1988, 540bts)

タケモトカツヒコ
タケモトカツヒコ
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タケモトカツヒコ (プロフィール


【スコア】BAR飲みのため非公開


【ファースト】:薄い琥珀 優しい 瑞々しい 植物感(草) オイリー グレープフルーツ 時間と共にバニラ ナッツ

【ミドル】:ボデイはしっかりしている ややヨード 麦 オイリー やはり緑の植物とグレープフルーツの皮 塩 レモン オリーブ ネズの実を連想

【フィニッシュ】:返り優先 水分豊富だが力強い ミネラル分・塩分 グレープフルーツ レモン 海藻っぽさも 海苔 スパイスは青唐辛子


カリラ 1978/1988 50度。

サマローリの20周年記念ボトルというと、スプリングバンクの80/88が印象に残っていますが、本カリラも約10年熟成相当と短年熟成です。

サマローリからリリースされた”カリラ”は、本ボトルを含め、堂々とバロック・レイド名が入ったボトリングが多く(いわゆるOval Label系、ボトリングはダッシー)、

至高のカリラ1968/1982(FullProof)は14年熟成相当。

本20周年がボトリングされた翌年のリリース、1978/1989は11年熟成相当と”若い”ボトリングが主体です。

上図はサマローリ氏のボトリングポリシー図ですが、同社のアイラモルトはボウモアなどを合わせて考えても、長くて20年程度の熟成でヴァッティング→リリースを辿った例が多く、確かに熟成年数の長さよりも”ボディとフレーバーのバランス”に拘っていたことが推測できます。

80年代蒸溜以降のボトリングでは加水が多くなりますが、ブレンド原酒としての価値観が衰退し、樽品質の不安定さが増大、ヴァッティングによってボディのブレが生じ、それをそのままリリースすることを嫌って、加水に重きを置いていかざるを得なかったのかも知れません(かなり贔屓目ですが)。

また時折、同社のボトリングを記事にする際には、上図を題材に考えを深めてみたいと思います。