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グレンロッシー Glenlossie 35yo 1975/2010 (49.3%, Whisky Agency, “Anatomy”, 151 Bts.) 2010  A JOINT BOTTLING WITH “THE M.I.K.E.”


タケモトカツヒコ
タケモトカツヒコ
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タケモトカツヒコ (プロフィール


【短評】メロンとマスカットフレーバーには、キンクレイス40年に勝るとも劣らない魅力があります


【スコア】93pts



【ファースト】:澄んだ琥珀 アルコール感度数以上 粘性を帯びたオイリーさ 青いメロン マスカット(++) 梨~時間と共に煮詰めたリンゴ(+) リンゴの酸味と酢酸 奥からビターチョコレートが湧き上がる 素晴らしい

【ミドル】:ボディは瞬間的に口腔内に広がる 非常にフレッシュ マスカットの酸味と渋み リンゴ 焦げた麦感 ミント

【フィニッシュ】:返り、鼻抜け共に素晴らしい(瞬発的に空間的な広がりを見せた後一転、儚い印象に) やはりマスカット 和菓子の甘み スパイシーさと酸味が共存 やはり奥からビターチョコレートが湧き上がる 生ハム 塩 カリン(マルメロ)


久々にズドンと来たグレンロッシー1975。

先発でBBRから同年蒸溜、度数も非常に近いグレンロッシーが発売され、当初海外評価で93点(その後なぜか90点に修正)を得たことで人気沸騰。

このエージェンシーのボトリングがシェアなのかどうかはハッキリしませんが、おそらく時期的、保管的な部分で近い存在の樽であることは想像できます。
グレンロッシーといえば、UP済みのものでも

【速】グレンロッシー 1966 40y 50% Adel

【速】Glenlossie 16y 1970 Sest

【速】Glenlossie 1972 57.7% Sest

【速】グレンロッシー 12y マネージャーズドラム2004

バランスの良さ、勢いと素晴らしいボトルとめぐり合ってきましたが、緑の要素(本ボトルでは青っぽいメロン)は出ることが多いとしても、時代や熟成樽の影響を素直に受け止めて、チョコレートのようにもなれば、果実的にもなり、そこに共通のハウススタイルを認識するには困難な「香り」が存在していたように思います。

そのため、おそらくはパーフェクトドラムと名乗るにはハードルがあったのかなと思いました。一体ロッシーに何があればパーフェクトなのかが、個性的なボトルが多かったために掴みづらいからです。

とはいえ、私はこのボトルを初めて飲んだときに、他の何とも違う感覚を覚えて、何度も背中に快楽物質が流れるのを感じましたし、このメロンとマスカットフレーバーには、キンクレイス40年に勝るとも劣らない魅力があります。

ハウススタイルの認識と経験から生まれる期待感に応える。それを上回ることでの満足感というものもあるのでしょうが、私はこのボトルは大好きです。GMリザーブで度数の高いロッシーが出ていますので、またこちらもコメントUP出来ればと思います。

認定したいところですが、一般に薦められるか、十分以上に満足してもらえるか、について不安がないわけではないので、今回は見送ります。

でも自分的には93点は妥当だと思います。