自分にとって印象深いボトルを挙げるなら何か。
ウィスキーを飲み始めるきっかけになったボトル、竹鶴12年。
ドはまりする原因になったボトル、ジョニーウォーカースイング、1970年代。
最強にパフュームだったボトル、QE2 1980年代のタムナヴーリン。
結婚を宣言したときの立ち会いボトル、サマローリスプリングバンク・ビックS
まぁ、うまいマズイも含めて、様々なボトルが出てくるのですが、
今日はその印象深いボトルとして、”深夜も営業中”ブログ時代に
10点満点評価で10点を付けたボトルのブレンド違いが今日のボトル。
グレンファークラス
クリスマスモルト ヒストリックリザーブ
1959-2002 (42年)
Glenfarclas
X’mas Malts ”The Historic Reserve No,2″
700ml 46%
Cask type: Sherry Hogsheads
Cask No:3232, 3233, 3234, 3235
Bottle No:171
グラスから立ち昇る、艶のある高貴な甘さを感じるアロマ。
ベリー、赤ワイン、プラム、トースティーな香ばしさも見え隠れする。
口当たりはなめらかだが、濃縮されたフレーバーが一気に広がり、力強さも感じる。
シェリー、サクランボ、ベリー、黒葡萄、中間からじわじわとシロップ漬けの黄桃の甘み、
フィニッシュはスモーキーで、タンニンやピート由来の苦みがあるが、
その後はいつまでも続くかのうような優雅な甘みが長く口の中に残る。
ヒストリックリザーブは、クリスマスに蒸留された特別なモルト。。。
なんて、大した意味のないこだわりはどうでも良く(笑)
同日に樽詰めされたという40年以上熟成したカスクNo,3232から3235までの4樽を、
4種類のラベルNo毎のレシピに合わせてバッティングの後、加水しています。
原酒比率の違いから、各Noでキャラクターは多少異なるものの、本質的には共通する部分があるとのこと。、
前回飲んだNO,3のヒストリックリザーブは、序盤がもう少し穏やかで、
今回飲んだNo,2ほど力強く広がるシェリー感、フィニッシュのスモーキーさはありませんでしたが、
中間からのフルーツ感や複雑さ、フィニッシュで残る甘みの長さと素晴らしさは、確かにどちらも同じです。
むしろ全体的な変化と、最後にはスモーキーさやビターさを包み込むフィニッシュの甘さの残り方で、
No,2のほうが好みかなとも感じます。
加水するとバランスが崩れるのも、双方どちらも同じでした。
このシリーズは何も手を入れずとも、既に完成していると見るべきでしょう。
バッティングと加水の妙・・・、というやつでしょうか。
久しぶりに恍惚とした、幸せな時間を堪能しました。
ちなみに、写真にボトルと小瓶が写っていますが、
実は今回のボトルは、無理をお願いしてサンプル瓶に1ショット分詰めてもらいました。
というのも、ウチの妻が無類のウィスキー好きなのは周知の事実ですが、
現在子育て中のため、外飲みなんてもってのほかと言う状況。
流石に自分だけ楽しんだのでは、カミナリが・・・いや、バチが当たる。
一緒に楽しむためのお土産にさせていただきました。
そんなわけで、昔のように一緒にBAR飲みが出来ない中で、久々に楽しい時間となったわけです。
ヨコヤさん、ありがとうございました!