Little Mill(リトルミル)
Distilled: November 1988
Bottled: March 2012
Age: 23yo
Strength: 54.7%
Cask type: Bourbon Hogshead
【テイスター:くりりん】
評価:★6/10
香り:ジャスミン茶、冷えた揚げ物の衣、かすかにバター、奥にパイナップルやドライパパイヤ等のフルーツの香りもある。
リトルミルらしいと言ってしまうと表現は膨らまないが、独特の癖とともにフルーツを感じる特徴的な香り。
味:少し粘性を伴う口当たり、ビター、熟したグレープフルーツ、オレンジピール、
苦味を伴う柑橘系のフルーツ感が広がると共に、乾燥した牧草のような植物系のフレーバーも感じられる。
粘性と癖を伴うそれは、薬のフルーツ味シロップのようでもある。
そこから後半にしたがって微かにスパイス、ドライジンジャー、喉の奥からフルーツシロップが戻ってくる。
アルコールは度数ほどは感じず、全体は柔らかく濃厚。
フレーバーの流れ的にはのっぺりとしているが、フルーツの広がりは好感が持てる。
まとめ:最近リリースの増えてきたリトルミルの典型例。
序盤に感じる独特の癖さえ気にならなければおいしくいただける、飲み手を選ぶボトルでもある。
ラベルは夜のお姉さんのダンス、なんのこっちゃという感じではあるものの、この系統のリトルミルからは、
どこか化粧で整えた夜の街の女性のような、そんな印象を感じており、ラベルを見たときはとにかく納得してしまった。
【テイスター:ゴーヤー】
評価:★7/10
色合い:ゴールドがかったストローイエロー
香り:ひと癖あるローランド香が支配的。上手く表現できないが、ある種の吟醸香というか、
ちょっと甘やかにまとわりつくような、系統としては麦由来の蜂蜜と感じます。
味わい:ああ、香りのままのローランド風味。オイリーな舌触りで飲むほどに濃厚で余韻長いと感じるが、
敢えて順番に展開していく味わいを挙げると、少し人工的なシロップ感、ワクシー、吟醸麦感、フルーツは柑橘系、スペアミントの葉っぱ。
フィニッシュは、少しの樽ぽいエグミを残した、後付け感あるサクマドロップ系エステリーで引ける。
口開けの頃はひどく挑戦的なトロピカルに溢れていたが、一週間置いた今はまとまりを見せていて、少しつまらなくなったかなあ。
口開けのパンチのあるアンバランスさが好きだったのに。
久々の投稿になりましたが、まだ買える最近のボトルシリーズとしてリトルミルを。
写真は先日のガースーさん撮影のモノを無断借用です。
多角的に分析するということで、フェイスブックからゴーヤー氏のテイスティングも引用してみました。
ローランドというと、紙っぽいというか独特の癖が印象深いものの、オーヘントッシャンと並んで意外とフルーティーなのがリトルミル。
フルーツ感好きの日本人向けに詰められたかのように、最近リトルミルのボトリングをちらちらと見るようになりました。
このボトルもその典型例、酒質由来のフルーツ感をバーボン樽で底上げしてるような感じ、悪くないですね。