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ブナハーブン BUNNAHABHAIN 1965-2011 45yo TWA private stock 40.0%

BUNNAHABHAIN 1965-2011 45yo TWA private stock 40.0%
Matured in:REFILL HOGSHEAD
one of 195 bottles

・香り:
華やかでクリアなエージェンシーらしいフルーティ、探すとフルーツ感がどんどん出てきてノージングが楽しい。グレープフルーツ、リンゴ、桃、オレンジマーマレードなどがでてきてフルーツケーキのよう、麦感は乾いた印象でうっすら感じる程度、薄めた蜂蜜、ヴァニラ、ややワクシー、奥にうっすらとタール系のピート。

・味わい:
低度数らしいかなりマイルドな口当たり、味もフルーツケーキのようで、熟したオレンジや洋ナシといったフルーツが充実、少し白ワインやナッツ、フィノシェリーのようなニュアンス、かなりの長熟のわりにはウッディネスや渋味は強くない、甘味は薄めたシロップのようにさらりとしている。後半にはややもっさりとした草っぽくも感じるエグみのようなものも感じられるが嫌な味ではなく、最後にはタールっぽいピートも追いかけてくる。ボディは軽いが決してスカスカではない。

・余韻:
余韻で甘味はさらりと抜け、草っぽいエグみとタールっぽいピート感はやや残るが長くはない。

・加水:
もともと水のようにさらりとしているが、面白いことに加水しても水っぽくなりにくい。

・総評:
華やかで非常にフルーティ。フルーティな点だけで非常に複雑。 上品な甘さのフルーツケーキのようなモルト。

【Very Good】

エージェンシーのリリースの中で、ボトリング数が数十本などと不自然に少なくシリーズの立ち位置が良くわからないプライベートストックですが、全体的に際立ってフルーティなものが多い印象です。 このブナハーブンはその中ではボトリング数が多いものであり我が家にもやってきましたが、例に漏れず非常にフルーティです。

良く言われるように、熟成によってボディは徐々に軽くなりフルーツ感は増してきます。
あまり熟成が長すぎるとボディがスカスカになったり樽が出過ぎて渋くなったりすることが多いのですが、このボトルはボディはかなり軽いですが度数から予想するほどスカスカではなく、樽の渋味もありません。フルーティさは極めて良く出ており、この方向性の超長熟モルトとしては良い典型例のひとつと思います。

なお、ブナハーブンについて人と語ることがほとんどないので自分だけの感覚かもしれませんが、後半に無骨でもっさりした植物っぽいエグみ、雑味、時にはヒネと近いようなシイタケのようなニュアンスが出てくるのがブナハーブンらしさのひとつだと認識しています。 気にすると多くのボトルで後半に感じられる個性で、比較的洗練された印象のこのボトルでも少なめですがうっすらと出ています。 アイラの中では目立ちませんが、結構個性のある蒸留所だと思います。

T.Matsuki