タケモトカツヒコ (プロフィール)
<1> 1979-1992
F あまり香りは立っていない 酸味 杏 リンゴ酢 ワインビネガー 奥からカステラの要素
M ボディは膨らむ 奥から微かにパヒュ 香りよりも飲んでからのほうがインパクトが強い
F 返り優先 余韻に塩っぽさがある
鼻抜けもしっかりしている スプリングバンクと塩という点では一番塩っぽい
<2> 1979-1994
F 香りがおとなしい 植物っぽい ドライフラワー 樟脳 アメリカンチェリー
M 米 コメ汁 甘くない甘酒
F 後味も米っぽいでんぷん質 余韻に辛味 飲んでからのほうが美味しい
余韻に軽い塩
<3> 1979-1995
F 濃厚なシェリー 干しぶどう 黒砂糖 濃厚なはちみつ 奥から大学芋
M 多少奥から化粧っぽい
F 全体的に緩い 辛味だいこん ししとう
<4> 1972-1993
F 味噌ぽい発酵している こんぺいとう 和三盆 スルメっぽい生っぽさ 昆布 好きな香り ブルーチーズ 発酵している ぬか漬け
M 甘さが前に出てくる 奥の奥からパヒュ 味はぬか漬けっぽくない
F 余韻によもぎ 苦味がある どくだみ
樽質がよく乾いてないような 発酵したイメージ
<5> 1972-1995
F 生キャラメル 杏 酸味はプラム 黒酢 黒砂糖 黒かりんとう 時間とともにナッツ べっこう飴
M ボトムがしっかり 黒砂糖
F 鼻抜け素晴らしい 余韻でスパイシー 酸味 レーズン プルーン
<6> 1967-1996
F 香りはおとなしい ツツジ ユリ 多少のローズ クッキー カントリーマーム 高貴な印象
M ナッツ マカダミア
F カスタード ミルクプリン 後半に植物 余韻に辛味 最初のほうがインパクトよく 飲んでいくに従って慣れてくる 後半苦い
多少塩気がある
ミルクティー的
<7> 1965-1992
F 墨 墨汁 渋柿 干し柿
M 墨 黒砂糖 焦げている
F スパイシーというよりは刺激 黒砂糖 かりんとう 焦がし砂糖
<8> 1962-1992
F 濃厚なシェリーでありながら、奥からクッキーが出てくる ベタつきのある部分→バター 動物的脂肪酸 なめし革 オイリー フローリング ニス 材木にニス
M 複雑さがあるわけではないが 染みこむ印象 湿った材木
F 古樽感 後味にべっこう飴
山岡さん主催のスプリングバンク・テイスティング会に出席させてもらいました。
60-70年代蒸留、90年台瓶詰めの一連のボトルを比較できる貴重な機会で、個人的にはスプリングバンクに「塩」は本当にセットなのか?という疑問があって、このイメージがどのあたりから(何年蒸留あたりから)来たのか探ろうと試みました。
<1>、<2>のボトルはいわゆるペアシェイプ/オーバルの印象に近く、たしかに塩っぽかったですが、他のボトルに関してはさほど前面に出ておらず、必ずしも大半のスプリングバンクに塩があるわけではないんだなと。特にシェリー樽のものでは前に出て来ません。
自分はすっかり、塩バンクイメージは「OBの加水で出る」と加水水のミネラル分が原因ではないかと思っていましたが、今回全て加水にもかかわらずそうではなかったです。
流通年によるのかどうか、蒸留年では差がなかったようで、塩バンクの探求は続きそうです。