2010年の総括 1月:タケモトカツヒコ

まだまだ記事移行が4分の1程度で、ウスケバへのリンクになってしまいますが、1月から順に2010年を振り返ってみようと思います。

【1月】

Ardbeg 1974 Provenance 55.6 :1/1 UP分。これは文句なし。

Glenfarclas 8y 105 75cl:南国感のあるファークラスって最近のボトルでは出会えません。

Bowmore Islay 1966 ケルティック :1/6UP  この1本で道を踏み外しました。

香水に学ぶウイスキーの香りの変化と強さ:最近忘れてましたが、こういう記事もまた書きたいですね;

Glenfarclas 21y E Giaccone:ジャッコーネファークラス2本。加水ですが、市場でももう見かけません。両方共に良かったです。

Springbank 1993 TheBottlers:2010年1発目の認定ボトル。これは文句なし。

Laphroaig 10y Unblended OB:ラフロイグ横書きアンブレ これも南国フレーバー満載

Kilchoman 2006 61.1% LMdW:キルホーマンのリリースが数本続きました。スピリッツ扱いではなくなってのリリース。

Bruichladdich 17y 1964 Moon:加水のブルイックラディ。ムーンもこのころ勢いがありました。

Fettercairn 1965 Cadenhead:黒ケイデンを知る方ほどフェッターケンは65も熱い! と思っていた方が多かったかもしれませんが、本年リリースのOMCでは美味しいんですけど、ホワイトチョコレートが。。。

Glenlossie 1972 57.7% Sest:セスタンテロッシーのカスクストレングス。ロッシーの極1本。本年はTWAのロッシーが美味しかったです。

Bowmore 1972 Preston LMdW:シグナトリ for メゾンのボウモア。これもウスケバ内で評判に。

Springbank 12y 100 Proof OB:アザミ付きでは最高の1本でしょう。

Rosebank 1991 G&M for LMdW:最近は他のブログでもよく見かけるようになった、加水・ヴァッテイング等の「妙」シリーズ。2010年2本目の認定ボトル。

Dailuaine 1974/2005 BBR 46%:加水で当たりだったダルユーイン。BBR通常リリース。

Strathisla 8y 70Proof G&M:こちらも加水シングルモルトの元祖、ストラスアイラ「アザミ」表示

Longrow 1973 FIRSTDIST LAST:希少なボトルではありますが、1974のOB青ラベルに来てスプリングバンクによる再始動の1次完成形なのかなと。でも飲まないとその確認もできないですからね。こうして飲めたことに感謝しないといけません。

Kinclaith 40y 1969 DT:キンクレイスのシェアイベントをやりました。これは飛んだハプニングを抱えることになってしまいました。BARによって色々な考えがあるんだなと再認識。もう2度とお手上げですが。。。

Caperdonich 1967 DL PT:去年から盛り上げてきたつもりですが、今年はキャパドニックのリリースが増えてよかったです。本DLPTはフィニッシュボトリングの中では最高峰の出来だと思います。

Caperdonich 1972 52.4%Acorn:少し渋みが出たかなという印象ですが、香りは素晴らしかったです。

Craigellachie 1984 25y TWA:ゲラヒも一貫して推しています。

【ニュース】ウイスキー20年ぶり売り上げ増


新規ボトリングも転売関係が激しくなって、「買えなくなるから書いて欲しくない」という意見も頂戴するようになり、1月以降はタイムリーな記事UPを避けるようになりました。以降オールドボトルを取り上げることが多くなってしまって少し後悔している部分もあります。なかなか本年ボトリングで時期をズラすと、今更感が出てしまう気がしたんですよね。

そんな中で1月のスプリングバンク93(ボトラーズ)、ローズバンク91(メゾン)は最後の盛り上げになったのかなと思います。

最近ちょっと熱がなくなってしまったような市場の動向を見ると、なにか別な方法で「注目度」を上げる手段が無いものかと考えますが、お酒だけにその内容が情報伝達されないことには中々厳しいところ。。。

シングルカスクでのリリースが主流となり本数が少ない中、買えない現状はウチで書くか書かないかではなく、すでに人気蒸溜所やヴィンテージが暗黙の了解で存在する以上は大きく変わらかった気もします。

欲しい物を、良いものだけをピックアップして買うことは購入枠の問題からも、普段から流通方法を模索していないと厳しいと思いますし、そういった意味では今年何でも飲むことと、買うことを実践したドリンカーにしか結果行き渡らないボトルがいくつかありました。

とはいえ、これもどうしようもないのか。。。


ただ、おそらく遅かれ早かれ、リミテッドリリースでの700mlボトル主流時代は終わると思います。インポーターさんもこのまま円高が続けば、輸入品である以上直売にまさる、たとえば「小分け」するなどの付加価値を付けた上で利益を確保する工程が必要になるでしょうから。

世界市場に成長した上でのこの不況で、全体に行き渡っていないですし、稀少な医薬品もそうですが(流行期のタミフルなど)、500mlでも350mlでも、小さい包装に持っていくのが世の常なのかもしれません。(実は今回のウエスタンハイランドもだいぶ小分けしました)

売る方の管理は大変ですが、100ユーロ、100ドル、1万円ぐらいが一番買う気が起きますし。ハズレを引いたダメージも少なく、全体では売上も利益も上がるでしょう。お店によって1本のボトルがはける時間に相当な開きがあるように思いますので選択肢があったほうが賢いと思います。

私個人としてもそうですが、BARも大型店が噛み合いにくい業種だと思いますから、回転をあげて、デットストックを減らしたり、品質保持の観点から考えても、レアな樽ほど容量減らして本数が増えたほうが、プラスになるんではないかなと。

あとは小分けした分、割高になってしまうのがどの程度許容できるのかいう点ですが、通常の700mlリリースと小分けを共存させれば、選ぶのは自由ですから、それで問題解決するでしょう。

加水するぐらいなら、そのまま小分け本数増しでリリースして欲しかったボトルもたくさんありましたし。