お久しぶりです、くりりんでございます。
3月に入ったところで謎の体調不良が発生。
頭痛を伴う38度の発熱が1週間続き、解熱剤も効果薄。
治らないまま今度は1週間のイギリス出張に突入し・・・
体調不良は現地でエール飲んで治したものの(笑)、WL記事執筆もすっかり間が開いてしまいました。
というわけで久々な今回は、イギリス出張帰り、ヒースロー空港で購入してきた1本。
グレンギリー
スモールバッチシリーズ
1997-2012
Batch No,12
1st and 2nd fill ex bourbon barrels
700ml 56.7%
(2014年3月現在。ヒースロー免税店のストックを確認)
バニラや白桃を思わせるオーク香、土っぽさと、少しムワッとする動物性の脂に梅のような酸味を伴う独特のアロマ。
時間と共に徐々にクリーミーな甘さもある。フィニッシュはピーティーで僅かにスパイシー。
近年系の味ではあるが、独特の個性が強みとなって、さらに10年、20年の熟成を経てもなお輝くことを予感させる。
ダンピーボトルになって2000年代トールボトルのパフュームフレーバーから脱却したグレンギリー。
あのパフュームはいったい何だったのか・・・ひとつの謎であり、賛否ある部分ではありますが、
個人的にオフィシャルボトルに明確なピート香が復活したのは評価すべきところと感じています。
現在、日本向けオフィシャルラインナップは12年の48%のみ、
しかし日本に限らないオフィシャル全体のリリースとしては、ノンビンテージ加水のファウンダーズリザーブに加え、
スモールバッチシリーズ(オフィシャルページではビンテージリリース)がリリースされており、
蒸留所として精力的にリリースが行われているようです。
オフィシャルページ ボトルラインナップ(http://www.glengarioch.com/whiskies)
通常、ビンテージリリースは現地向け、免税向けとしてリリースされていますが、
並行でこっそり日本に入ってくるボトルもあり、
特に以前入ってきたNo,10についてはストイッカーM氏や天龍()氏も賞賛する出来栄えの一本。
今回仕入れたNo,12は、1stと2ndフィルバーボンのバッティング。
1stフィルバーボン熟成であるNo,10よりはオーク感がライトに仕上がっているかも知れませんが、
ウィスキーマガジン誌のテイスティングで8.4~8.5と中々良い評価を得ています。
(信頼出来るかどうかはさておき、No,10のスコア(7.8~8.1)よりも高評価です。)
蒸留所の特徴、クセが感じられる中でうまい具合にまとまっているのがポイントですね。
グレンギリーの特徴(現行品)は、動物性の脂のようなアロマとピート、と認識していますが、
蒸留所についてはウィスキーマガジンWEB版に以下のような記述があります。
あのウィスキー再び Whisky Magazine Japan(http://whiskymag.jp/glengarioch/)
”1995年にまた閉鎖されたのだが、驚くべきことに1997年に再オープンした。”
”モルトハウスはほぼ完全な状態を維持しているにもかかわらず、フロアモルティングを行わないことになった。”
”再オープン以降、グレンギリーはアンピーテッドだ。”
オフィシャル12年は95年以前の原酒が使われているため・・・かもしれませんが、
この1997年蒸留のバッティングであるNo,12も、強くは無いもののピートを感じます。
マガジンの記述の続きを追うと、デイヴの「ピートはどうした?」という質問に対して
「再オープニング以降、何度もピーテッドモルトで蒸溜してきたんですよ」
と語るグレンギリー蒸留所マスターブレンダー、レイチェル氏。
ん・・・?
つまり通常はノンピートなんだけど、ピーテッドモルトも仕込んでいるということ?
なんだかよく分かりませんw
飲みたい人は是非どうぞ。爆発的に美味いボトルではありませんが、ギリーの将来性、可能性を感じる味です。
ロンドン出張お土産ボトルとしてグラスに注がせて頂きます。
ちなみに、Matsukiさんと同じ内容になるけど、あえて自分からも言わせていただければ。
サントリーさんよ、所有蒸留所でありながらこの情報の少なさは無いだろうw
デイヴいわく”潤沢なストックがある”蒸留所なんだから、もっと日本向けのリリース出すとかしようぜ!
1978ビンテージでオフィシャル出てたとか全然知らんかったんだがw