タケモトカツヒコ (プロフィール)
【スコア】 BAR飲みのため非公開
【ファースト】:とても濃い琥珀 アルコール感おだやか 渋さ バニラ(まさにバニラエッセンスのような) プルーン 干した柿
【ミドル】:ボディ膨らむ しっかりしている 麦感はさほどしない レーズン マンゴー 赤ワインのよう
【フィニッシュ】:口腔内全体を刺激 オイリーではなくすっきりしている 雨が降った葉っぱのよう(紅葉が終わった後のようなイメージ) 鉄分 木材 舌の上に鈍角な刺激
ジョニーウォーカー、ジョンバーなどの原酒。ダフタウンの7つの蒸留所のうち一番古く、1823年ジェイムズ・フィンドゥレーターにより創設。1837年にはグレングラント蒸留所の創設者、ジェイムズとジョンのグラント兄弟がオーナーとなった。その際グレングラント蒸留所建設のための費用捻出のため、モートラックの設備が売却されてしまう。蒸留することができなくなったモートラックは一時教会として利用された。1895年には医師でもあるミッチェル・カウイが経営にあたる。彼は地方政治でも活躍し、ウイスキー業界の発展に尽力した。1923年にジョンウォーカー&サンズにより買収されて以降、ジョニーウォーカーの原酒として供給されている。現在のオーナーはディアジオ。
密造酒時代の仕込み水はハイランド・ジョンの泉であったが、現在はコンバルヒルの丘の泉から引いている。
1944年を除き、第二次世界大戦中も操業を許可された唯一の蒸留所。
本ボトルは50年という長熟カスク。にもかかわらずこの安定感は奇跡としか言いようがない。
G&Mはこの他にもモートラックの50年熟成をリリースしている。
Mortlach 50y 1936-1986 40%, Gordon & MacPhail
Mortlach 50y 1938-1988 40%, Gordon & MacPhai
Mortlach 50y 1939-1989 40%, Gordon & MacPhail
Mortlach 50y 1957-2007 ‘Ping V’ 41.7%, G&M for Juuls, 104 Bts.
2011 10/7 追記 :
個人的にスコットランド中の蒸溜所を見渡しても、モートラックほど把握が困難なモルトもないように思います。
6つのスティルは、歴代のマネージャーによって思い思いに改造され、初溜・再溜の組み合わせは千差万別。これがボディの輪郭にも影響があるのかどうか・・・? 明瞭なボトルは極めて少ないです。
大当たりといえるボトルは、度数とシェリー樽のクオリティに大きく依存していると言え、その場合、余韻で喉奥に長くとどまる「凝縮された、ブルーベリージャムのような甘さ」はマッカランでもファークラスでも味わえないシェリー樽モルトの別頂点だと思います。