タケモトカツヒコ (プロフィール)
【スコア】90pts
【ファースト】:琥珀 ゴールド 麦 木材 草 バニラ やや塩 植物感 シナモン
【ミドル】:ボディは膨らみはしないが、最初から厚さを感じる 麦 ややビターチョコレート ナッツ感はたしかにある オイリーといえばそう(好感触)
【フィニッシュ】:鼻抜け、返り十分 線は思ったより太い 体温が上がる 塩 長くはないが、ドライというより分厚い
スキャパは仕込み水をリングロバーン川から得ていますが、とてもピーティーな水(軟水)であるそうです。でも麦芽はノンピートのものを利用。
2006年に亡くなってしまいましたが、ここにもウイスキーキャットの”バーレイ”が居り、同蒸留所の看板猫でした。
創業は1885年。
たびたび所有者が変更となったのち、1954年にカナダのハイラム・ウォーカーが所有。
同社が開発した「ローモンドスティル」は、バランタインの当時技術担当役員だったカニンガム氏によって「一つの蒸留器で何種類かのモルトを生産する方法」として利用されました。蒸留釜のネックの部分を円筒形にし、内部にウイスキーの蒸気の還流率を調整するため角度を変更出来る棚を3段設け、スワン・ネックからコンデンサーに渡るライン・アーム(Lyne Arm)も角度の変更が可能なしくみ。
同社のグレーン工場、ダンバートンのインバーリーブン蒸留所内で改良が繰り返され、1950年代後半に「ミルトンダフ」「グレンバーギ」に 導入されました。
しかしながらグレンバーギーとミルトンダフ自体の需要が大きく増加したのが主因で、他の個性のモルトをつくる必要がなくなり、70年代後 半~80年代前半にかけて取り外され、従来型の蒸留釜がその場所に設置されました。しかしそのうち1基が「スキャパ」蒸留所に(ネック内部の可変式3段棚は取り外された形で)移設されました。
現在このハイラムウォーカー社製のローモンドスティルが存在するのは唯一スキャパだけで、初留釜にて利用されており、S型に曲がったライン・アームには溜分から重い成分を除くピュ-リファイヤーが取り付けられています。
このローモンドスティルは同蒸留所のモルトのオイリーでエレガントなフレーバーに寄与しているといいます。
**同じオークニー島のハイランドパークの仕込み水はカティーマギーの泉、クランティットの湧き水で、どちらも硬水。