タケモトカツヒコ (プロフィール)
【スコア】非公開
【ファースト】: 据えた感 カステラ(スポンジ) 甘くないサイダー(炭酸) ペリエ バニラエッセンス 小麦粉 この麦感は時間と共に、または手加温で存在感が高まる マーマレードのような酸味
【ミドル】: 水分豊富 ボディの輪郭はゆるい しみ込むイメージ 時間と共にアーモンド 独特な「墨」を思わせる要素がある
【フィニッシュ】: 穏やかな返り 長い余韻 焦げた麦 嚥下したアルコール感はしっかりしている ちょっとインド的スパイス(クミン?)
ダルウィニー8年。ジェームズ・ブキャナン表記。
ジェームズ・ブキャナンは、ダルウィニー、コンバルモア、グレントファーズを柱に、ブラック・アンド・ホワイト、ブキャナンズ、ロイヤルハウスホールド(ストラスコノン)を生み出した名門。
ブキャナンへの探求というのも、オールドウイスキー好きには避けて通れない道のような気がしますが、これに的確な道筋を示してくれたのが本ボトルでした。
ダルウィニー・モルトにとって大きな転機は、1968年のモルティング終了と、1986年の全面改装にあるのだと思います。特に近年はライトで植物的なニュアンスの強いウイスキーという印象が強くなりました。
ストラスコノンを飲んだ時も思いましたが、よりはっきり認識できるのはブラック・アンド・ホワイトの古いものを飲んだ時で、決してそこにはライトなウイスキーが存在しているという感覚はなく、濃厚で個性的なモルトがぶつかりあっているような、粘性があって力強い酒質を感じました。
ダルウィニーもまた、麦々しく芳醇なキャラクターだったのでしょう。