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TED:デニス・ダットン「美の進化論的起源」

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USUKEBA時代に取り組んでいたものの中で、最近少し疎かになっていたものがありました。それは専門分野以外のことにも目を向けようということです。


BARの中にはバーテンダーの方と一対一で話をすることが通常である所も多いと思いますが、私がお世話になっているところでは常連の方も多く、自然に挨拶からはじまって色んな話をします。

むしろウイスキーに関する話は少なく、「美味しいですよね~」ぐらいで、いつもそれこそ下世話な会話から、専門分野のお話まで多種多様に展開します。

お客さんたちは同じお店に通っていて、良いお酒を飲もうと思って来ているわけですから、一緒の空間にいる人たちとは、おのずと共通意識が芽生えてきますし、認めようとしているように感じます。

自分の口に入る飲み物ですし、少しでも良いものを楽しく飲みたいと思っていれば、それが期待できると思えば思うほど、お客さんはできるだけバーテンダーさんを立てようとすると思いますし、周りのお客さんにもよく振舞おうとするでしょう。

BARで飲むことの楽しみの一つは、そんな自然発生的な異業種交流です。この「自然発生的」というのは、何かのシンポジウムであるとか利害関係ではなく、「お酒を飲む」という目的がありながら、そこで偶然であった各分野の人たちの交流であるという意味です。


特にウイスキーが好きな方には、物事に非常に詳しい方が多く、とても勉強になります。しかも普段の交流関係では知りえない情報というものは「刺激的」です。


そんな専門外の知識を求めて、インターネットを彷徨っているうち見つけたのが「TED」です。副題はずばり「知の拡散」。

日本語の字幕がボランティアの方々の手によって作成されていることも多く、各界の第一人者の方々が講演しておられます。

いつも面白い話はないかとニュースを見ているのですが、徐々にそれで飽きたらなくなるとたどり着く、最終兵器的サイトです。


今回私は「ウイスキーがどうして美味しいのか?」ということにも繋がりそうな、デニス・ダットン氏の「美の進化論的起源」を見てみたいと思います。



美しいということには非常に大きな幅があって、「心動かされるものが美しい」と感じるのだと。でもそれは文化的に条件付けられているわけではなく、海を超えて、文化を越えて伝わっている。

美の体験は何であれ 「人類の心理的な進化に 属すもの」だと。 美の体験は 「一連の進化的適応の中の 1つの要素」であって、 美は「適応のための作用」であり 芸術や娯楽作品の 創作や享受を通して 拡張され 強められてきたと。


とても哲学的な話でしたが、美の感覚が言語がない時代から「人間が進化すべき方向性を示唆していた」という説は大変興味深いものでした。


。。。と、専門分野外で深い考察が出来るわけではありませんが、ニュートラルな状態で未体験の分野について、積極的に書いてみる。ということを今年は気軽にやってみたいなと、そんな風に思っています。

少しでも「知」の幅が広がると良いです。

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