タケモトカツヒコ (プロフィール)
【短評】ウッディさとブドウの皮のようなフレーバーが共鳴して塊のよう
【スコア】BAR飲みのため非公開
【ファースト】:やや薄い琥珀 穏やかなヘザー、レンゲ ラベンダー くすんだ印象はない 煙 燻製 アーモンドやナッツ
【ミドル】:ボディは粘性がある 焙煎されたコーヒー豆 穏やかに広がる 奥からミント キャラメル かすかにタンニン系の渋み
【フィニッシュ】:返りが優先 輪郭が丸くまろやか 焦げた麦感 燻製感 木材感 見事な蜂蜜の甘さ マーマレード
懐かしいハイランドパーク。
70年代~90年代前半にかけて流通したOBには、販売エリア毎に多数のラベルデザインがあり、ハイランドパークの「H」の文字が飾りで代用されているのかどうか、中 央にモルトスコッチウイスキー表記なのか、The Single Malt Whisky From The Island of Orkney表記なのかの判別が必要だったり、さらには度数表記や容量、ダンピーではなくトール瓶も同時期に流通していたりして、なかなか見分けが大変な ボトル群です。
本ボトルはとても懐かしい、これぞ私にとってハイランドパークだと安心させてくれるシェリー感が満載で、ややレザー感の表立ったオールド香がフレーバーの広がりを演出、深い奥行きとして受け止められました。
そしてフィニッシュの部分のフレーバーが層状に、段々畑のようになっている感覚は、かなり年代やフレーバーの異なる樽のヴァッティングではないかと推測させるものです。
一部ウッディさとブドウの皮のようなフレーバーが共鳴して塊のように感じました。
しかしながら現在、他国では元気な評価を聞くものの、日本では残念ながら良い状況とは言えないのがこのハイランドパークかも知れません。
年末~年初に発売され高い評価を受けていた
【新】HighlandPark Earl Magnus #1
の正規輸入が見送られ、
【新】ハイランドパーク 1964 1968 50年
高額リリースのため、1964、1968、50年熟成の3ラインもほとんど話題にならず。。。
特にMagnusラベルはコストパフォーマンスが良かっただけに残念でした。
ハイランドパークに限らず代理店が「売れ線」だけに絞ったり、不況だからか「売れるもの」すら引いてこないとなると、ユーザーをますます欧州市場に逃がしてしまうことにならないかと危惧します。
ぜひもっと「北の巨人」をアピールしていただきたいものです。