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軽井沢 Karuizawa 1984/2012 (64.5%, Number One Drinks, First Fill Sherry Cask, C#4021) for TWE Whisky Show

 


タケモトカツヒコ (プロフィール


【スコア】91 pts


【ファースト】:赤みを帯びた琥珀 赤みのある果実イメージ(++) 杏 イチジク アップルパイ(++) リンゴ飴 軽く木苺(粘性少ない) 軽い火薬と硫黄 タバスコ 煙草の葉 時間とともにビターチョコレート アルコール感鋭い 黒味の豊富なシナモン ガラムマサラ 焦げた木材

【ミドル】:ボディは寸胴で輪郭が鋭い 焦げた麦感 すでにスパイシー 青赤共に唐辛子 水分はしっかりあるガトーショコラ 

【フィニッシュ】:返り優先 鼻抜け十分 辛味とアップルパイ 余韻長く切れ上がる タバスコ サドンデスソース 濃厚なビターチョコレート 火薬と硫黄はあるが、スムーズに抜ける 黒胡椒 辛味大根 オリーブピクルス 最終的に舌上に漂うのは、アップルパイ


10月中旬発売の軽井沢1984 TWE Whisky Show 向け。

ある意味今年のウイスキー市場は、軽井沢が主役。ウイスキーライブ・パリではマスタークラスが軽井沢のみ2回行われるという珍事もあり、枯渇するスコッチの濃厚シェリー樽かつハイプルーフな内容を求める層からの期待を、モロに引き受けた感があります。

これまで個人的に軽井沢に対しては、火薬、硫黄、土っぽさが得意ではない、ベンネヴィスでギリギリという印象を持っていましたが、ガースーさん宅で飲ませてもらった能82や、ヴィンテージカスクを経由して、抱えてだけはいたWFのダンピーを開けてみたり、最近はBARでもチェックしていました。


ぼちぼち慣れてきたのかどうか、今回の1984はややトロピカルかつリンゴ豊富なアップルパイ+強烈タバスコ+濃厚ビターなガトーショコラといった組み合わせで、火薬硫黄は時間経過でよりスムーズに抜けていく印象。

余韻は長く切れ上がり、アランもこういう構成になればフィニッシュが活きるのにという感想を持ってみたりと、十二分に奥深く楽しめる内容で、率直に完成度が高いです。

一日の終わり、締めに向いたボトルだと思います。


売値が199ユーロと、ボトラースタンダードラインに留まる価格帯。これは今年のアワード的にも期待できそうです。

本数規制(1人1本)もかかって、今だ入手可能。本数も多そうなので、可能であれば(2月前には)飲んでおいたほうがいいかもしれません。

軽井沢としては(個人的にですが)80-85蒸留あたりが、酒の質という点では一番いいのかなと。シェリー樽と喧嘩する内容のものもあるだけに、瓶内熟成にも向く感じがします。

 

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