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グレングラント Glen Grant 59yo 1952/2011 (49.2%, G&M Book of Kells for LMdW, C#1134, 48btls) 

タケモトカツヒコ


タケモトカツヒコ (プロフィール


【スコア】 100pts


【ファースト】:綺麗な琥珀 ディスクは分厚い 金平糖~ライチを思わせる甘い香り(++) ザクロ(++):高貴で透明感のあるジャック・ローズ ビワ(+) 奥深さが尋常でない 焦げた麦 赤みのある桃(+) マスカット(++) レモン ミント 香木感(++)はミズナラほどの強度はなく、麦の香りとよく融合している 湿った木材 瑞々しいべっこう飴~蜂蜜 ミード 時間と共に酢酸 パイナップル でんぷん質 麦のふくよかさ アルコールの鋭さも充分

【ミドル】:非常にまとまりがあり、活き活きとしていると言うのとは若干違うものの、熟成年数からは予想できない力強さがある 大きく厚みを持って膨らんだ後、染み込む 分離感は全くない 香りで予想する瑞々しさよりも「実がある」感覚 麦感は明らかに焦げているが、燻製やヨード・煙という構成ではなく、舌上に漂う岩のような麦のテクスチャがあって、周囲をオーブンで焼き込んだ感覚 素朴 蒸溜年の古いマッカランでも感じる武骨さ しかも度数高く、輪郭が明瞭 加水のそれではない 明らかに古い 近年詰めとは思えないオールド感 据えている 円熟味がある 角が立っておらず、全くベタつかない 予想以上にウッディさがない 時間と共に赤みのあるザクロ・桃、それらのドライフルーツ、時間差で、でんぷん質豊富で「芋系」の実を持ったトロピカルな果実と一緒に、濃厚なカスタード、バニラが台頭、さらに舌をコーティングする(+++) 密度高く、時間を止める

【フィニッシュ】:洋梨 瓜系の植物感 酒粕(++) 粘性があり、絹様の輪郭そのままに嚥下される 返り優先 鼻抜けはボディの果実感とカスタード(++) 舌上、喉奥に長く停滞し、染み込む 焦げた麦とシナモンスティック(+)、木材感 鋭い辛味やスパイシーさではなく、果実系の酸味と豊かな麦のデンプン質によって緩まない 蜂蜜 ミード 余韻に香木感、銀杏、最終的にマスカットの酸味と金平糖の甘さが残る 

グレングラント 1952/2011 G&Mケルティック メゾン向け 59年熟成 48本限定

何より、当初メゾン・ド・ウイスキーの「2012 Exlusive」ラインの予告を見ると、蒸溜所名が大きく、アルコール度数は48%と表記されていました。また色合いもライトに見えます。

おそらくこれは計画段階での先行見本であったらしく、実際ボトリングされたラベルを見ると、蒸溜所名は従来通り、アルコール度数は49.2%、見本に比べると色味も濃く出来上がっています。

【ボトル真上から撮影】

また、G&Mの新しいアルミ・コーティング・デザインなのか、キャップ上部に「G&M」の刻印が入りました。これはフェイク対策に一定の効果を上げそうです。

考えてみると、自分にとって「これ以上のウイスキーは存在しないのではないか?」と思わせた数少ない蒸溜所の一つがグレングラント。それはシェリー樽でしたが、今回はリフィルのアメリカン・ホグスヘッド、単純に言ってバーボン樽由来ということだと思います。

内容はテイスティングノートに書かせていただいたとおり。わかりやすく言うならば、香りは大当たりの旧モーレンジ、ボディは古いマッカランの無骨さを持っていて、それが無加水、49.2%で迫ってくるイメージです。

極めて特殊なボトリングであったことは間違いなく、そうする価値があった、G&M社とメゾン・ド・ウイスキーとの信頼関係あっての事なんだと思います。

グラスに残る麦香は反則レベル。

期待を裏切らなかった1本。しかし記念品的。

**注いだ後思ったことは、わりと早抜けしそうな香味が多いかなという部分。。。白濁も起こります。手に入れられた方で長期保存をお考えの場合、通常より念入りにされた方がいいかもしれません。価格と内容価値から言って通常コルクではなく、プラスティックかアルミのスクリュー(裏敷きなし)にして欲しかったです。

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